東京・大田区の昭和のくらし博物館「戦後80年企画 昭和のくらし博物館の戦争展2025」で、一般参加者によるリサーチ型プロジェクト「戦争と〈私〉をつなぐ物語を探す」の更新型展示やワークショップイベント等が開催されます。
また、同展の関連イベントとして、9/27(土)にシンポジウム「私/私たちがつなぐ戦争の記憶――「遠さ」と「近さ」の間で」が行われます。

世界中で戦争の気配が濃くなる一方、過去の戦争の記憶は失われつつある。
再び私たちが戦争への道を歩むことがないように、今私たちに何ができるだろう?
単に戦争の記憶を「忘れてはならない歴史」として、隔たった距離からの視点で対象化するのではなく、各々の家族や、生きてきた経験と「戦争」のつながり(例えば古い家族写真をめぐる誰かの語りなど)を自分なりの仕方で手探りしてみる。それぞれが<私の>物語を探索し、発見すること。
その小さな物語の探索こそが、<私>達が戦争を考え続けるための根っこを育てるのではないだろうか。その小さな物語の集積こそが歴史であり、対話によってそれを共有し思索する営みを続けたい。かつて戦争を引き起こした「大きな物語」に、私たちが再び飲み込まれてしまわないためにも。
*展示は期間中も動き続けるプロジェクトの経過を反映して更新され、プロジェクト自体も今後の博物館の活動の一部として継続していきます。

戦後80年企画 昭和のくらし博物館の戦争展2025
「戦争と〈私〉をつなぐ物語を探す」プロジェクト展

会場:昭和のくらし博物館 新館1階談話室
会期:2025年8月1日(金)~2026年3月29日(日)
開館時間:金・土・日曜日・祝日10:00 – 17:00
入場料:大人 500円、小学生~高校生 300円、未就学児 無料

 

【関連トークイベント】
シンポジウム「私/私たちがつなぐ戦争の記憶――「遠さ」と「近さ」の間で」

日時:2025年09月27日(土) 13:30-16:15
会場:鵜ノ木八幡神社社務所(大田区南久が原 2-24-1)
(昭和のくらし博物館より徒歩2分)

申込み
同展ウェブサイトより事前申し込みください。
(申し込み期限:9月26日、定員に達し次第締切)
参加費:無料
(昭和のくらし博物館を⾒学される⽅は別途⼊館料が必要)
共催:学術変革領域(A)顔⾝体デザインC01「死する⾝体」/不在の⾝体、昭和のくらし博物館

戦地の大切な人を想って書かれた手紙や千人針、戦地で読まれた本、戦後に語られた言葉。私たちは、どうすればそれらを受け止める〈想像力〉をもつことができるのだろう。
本展の関連イベントとして、「戦争と家族史」を調べる旅の途上にある石井美保さんと、沖縄県出身で、戦争をめぐるさまざまな〈私/私たち〉を感じてきた河合文さん、二人の文化人類学者を迎える。彼女たちの話を伺いながら、「戦争と〈私〉をつなぐ物語を探す」活動へのヒントを探っていきたい。
*趣旨文や当日の詳細なプログラムについては、下記サイトを参照ください。

https://www.showanokurashi.com/events/war-watashi-sympo-20250927/