映画 『よみがえる声』 | 上映会・監督トーク | 東京
戦後80年。
原爆棄民について、 語り、 継いでいかなければならない。
【映画 『よみがえる声』 上映会・監督トーク】
監督 | 朴壽南 朴麻衣
日韓共同制作| 148分| 2025
字幕 | 日本語・英語
参加費| 無料・要申込(6/26 〆切)
* 2025年8月2日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次公開。
(下記HPより転載)
戦後80年が経つが、無かったことにはできない記憶と記録がある。人生を賭して撮り続けてきた在日コリアン二世の朴壽南(パク・スナム)監督。90歳を迎えた彼女の元には約40年前から撮影された16mmフィルムが保管されていた。広島や長崎で原爆被害にあった朝鮮人、長崎の軍艦島に連行された元徴用工、沖縄戦の朝鮮人元軍属、そして日本軍「慰安婦」にされた女性たち…。「貴重な証言を残したい」と長女・朴麻衣(パク・マイ)監督が復元作業を始めて完成させ、数々の映画祭で反響を呼んだ。全国の劇場公開に先駆けた本企画では、映画の上映とともに両監督の語りに傾聴する時間を設け、映像の現代的意味と次世代へのメッセージを熟考する。
日時:2025年6月28日(土)14:30~18:00(14:00開場)
場所:上智大学 6号館 101号室(四谷キャンパス)
登壇:朴壽南(映画監督)、朴麻衣(映画監督)
進行:権香淑(上智大学グローバル・コンサーン研究所所員・総合グローバル学部教員)
主催:上智大学グローバル・コンサーン研究所
協力:上智大学アジア文化研究所
問合せ:i-glocon@sophia.ac.jp
HP詳細: https://dept.sophia.ac.jp/is/igc/detail.php?n=2025012
**『もうひとつのヒロシマ-アリランのうた』(監督 | 朴壽南 | 58分| 1986)予告編は下記より視聴可
監督プロフィール
朴壽南(パク・スナム)
1935年三重県生まれ。在日朝鮮人2世。「小松川事件」(1958年)の在日朝鮮人2世の少年死刑囚、李(イ・ジヌ)どの往復書簡『罪と死と愛と』で注目を集める。1965年より広島と長崎の朝鮮人被爆者や徴用工ら在日朝鮮人一世の体験を掘り起こし、証言集を出版。1986年、コリアン被爆者を描いたドキュメンタリー映画 『もうひとつのヒロシマ』 **を制作、初監督。1991年、沖縄戦の朝鮮人「軍属」と「慰安婦」の実相を追う『アリランのうた-オキナワからの証言』を発表。その後、2012年、沖縄戦の集団自決と朝鮮人「慰安婦」と「軍属」の真実に迫る『ぬちがふぅ(命果報)-玉砕場からの証言』を、2017年に韓国「慰安婦」当事者の闘いの記録『沈黙-立ち上がる慰安婦』を制作。新作『よみがえる声』は、娘・朴麻衣と初の共同監督で完成させた。
朴麻衣(パク・マイ)
1968年神奈川県生まれ。在日朝鮮人3世。朴壽南監督の長女で10代の頃から母親の自主上映活動の一端を担う。2006年から沖縄の撮影に同行し『ぬちがふぅ(命果報)-玉砕場からの証言』に助監督として参加した。2016年には『沈黙-立ち上がる慰安婦』編集及びプロデューサーとして参加。朴壽南監督が記録した16mmフィルムのほか各種撮影素材の復元、編集、保存管理を継続している。
DIRECTOR’S NOTE 朴壽南
1945年10歳の夏、天皇を神としてきた私は日本の敗戦と祖国の解放を同時に迎えました。私のあるべき場所はどこか。それを探して、戦後なお隠蔽されてきた歴史の闇に降りていきました。広島へ、そして沖縄の戦場ヘ-。存在を奪われてきたコリアン原爆被爆者、戦場へ連行された「慰安婦」、そして日本軍によって自決を強いられた沖縄人。その沈黙を映像に記録し、奪われた存在を回復させる旅は、私自身のアイデンティティをとり戻す旅でありました。犠牲になった人たちのハン(恨)を歴史の光の中によみがえらせ、再び悲劇を繰り返さないために、私の旅は終わることはありません。
海外映画祭への招待及び受賞
第28回釜山国際映画祭「ワイドアングル:ドキュメンタリー競争部門」(最優秀賞ビーフメセナ賞)
第49回ソウル独立映画祭「長編映画競争部門」(「独不将軍賞」韓国独立映画協会選定賞)
第74回ベルリン国際映画祭「フォーラム・スペシャル」
2024アメリカAAS(Association for Asian Studies)Film Expo
第12回韓国ディアスポラ映画祭「ディアスポラ長編」部門
2024韓国映像資料院企画展
第12回韓国茂朱山里(ムジュサンゴル)映画祭(最優秀賞ニュービジョン賞、観客賞ダブル受賞)
第43回フランスシャンルージュ国際映画祭「国際コンペティション部門」(生きた遺産賞)
第3回オーストリアレッドロータスアジア映画祭
第2回戦争と女性映画祭(韓国)
イギリス Korea London Korean Film Nights 2024
2024西江大トランスナショナル人文学研究所・DMZ国際ドキュメンタリー映画祭共同企画映画祭〈暴力の地層〉
2024日本サパルタン映画祭(韓国外国語大学日本研究所)
第31回台湾国際女性映画祭*朴壽南監督『もうひとつのヒロシマ-アリランのうた』も招待
第26回ソウル国際女性映画祭
第25回済州女性映画祭
2024韓国トランスアジア映像文化研究所国際シンポジウム
第22回ポルトガルリスボン国際ドキュメンタリー映画祭
第19回パリ韓国映画祭
第15回光州女性映画祭
*韓国映画専門誌CINE21「2024今年の映画」ベスト6位
*2024「韓国独立映画賞」受賞(韓国独立映画協会)
*2025座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル大賞
*第61回百想(ペクサン)芸術大賞」ダッチ・インパクト・アワード映画部門ノミネート
*第12回野の花映画賞WildfIower Film Awards Korea 監督賞ノミネート
被爆朝鮮人に関する本の紹介 *出版年順
孫振斗さんに治療と在留を!全国市民の会編集委員会. 朝鮮人被爆者孫振斗の告発. たいまつ社, 1978.
吉留路樹. アイゴ!ムルダルラ : 広島・長崎被爆朝鮮人の35年. 東京, 二月社, 1980.
岡正治. 大村収容所と朝鮮人被爆者. 長崎, 「大村収容所と朝鮮人被爆者」刊行委員会, 1981.
鎌田定夫. 被爆朝鮮・韓国人の証言. 東京, 朝日新聞社, 1982.
朴寿南. もうひとつのヒロシマ : 朝鮮人韓国人被爆者の証言. 茅ケ崎, 舎廊房出版部, 1982.
平岡敬. 無援の海峡 : ヒロシマの声、被爆朝鮮人の声. 東京, 影書房, 1983.(論創社, 2024.)
長崎在日朝鮮人の人権を守る会1,2,3. 原爆と朝鮮人. 長崎, 長崎在日朝鮮人の人権を守る会, 1984.
伊藤孝司. 原爆棄民 : 写真記録 韓国・朝鮮人被爆者の証言. 東京, ほるぷ出版, 1987.
朴寿南. アリランのうた : オキナワからの証言. 東京, 青木書店, 1991.
在日本大韓民国民団. 韓国人原爆被害者70年史資料集. 広島, 在日本大韓民国民団広島県地方本部韓国原爆被害者対策特別委員会, 2016.
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ギャラリー企画展 『原爆棄民--韓国・朝鮮人被爆者の証言』 | 京都 | 立命館大学 国際平和ミュージアム