志賀理江子「さばかれえぬ私へ Tokyo Contemporary Art Award 2021-2023 受賞記念展」展示風景、東京都現代美術館、2023
撮影:髙橋健治
画像提供:トーキョーアーツアンドスペース

「Tokyo Contemporary Art Award(TCAA)」は、受賞から複数年にわたる継続的支援によって中堅アーティストの更なる飛躍を促すことを目的に、トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)と東京都が主催する現代美術の賞です。
第3回受賞者である志賀理江子と竹内公太の受賞記念展が、6月18日(日)まで東京都現代美術館にて開催されています。

志賀は本展で2点の新作を発表。
2011年の被災後から突如始まったあらゆる分野での復興計画に圧倒された経験を、人間が「歩く」営みとして捉え直した、長さ 30m 以上に渡り投影される映像インスタレーション《風の吹くとき》と、青森から三陸、東京までの太平洋側沿岸部の道路を緻密に書き込んだ「写真壁画」によるインスタレーション《あの夜のつながるところ》を展示し、震災後の 12 年間を刻々と変化し続ける自身の内面や思考も含めて可視化することを試みます。

竹内公太「さばかれえぬ私へ Tokyo Contemporary Art Award 2021-2023 受賞記念展」展示風景、東京都現代美術館、2023
撮影:髙橋健治
画像提供:トーキョーアーツアンドスペース

竹内は、第二次世界大戦末期の日本軍の兵器「風船爆弾」についてのリサーチにもとづき、直径約 10mの実寸大の風船による新作インスタレーション《地面のためいき》をはじめ、「風船爆弾」に関わる写真、映像、200 点を超えるドローイングを展示しています。
また、風船爆弾を放った場所のひとつであり、竹内が拠点とする福島県いわき市の劇場が解体される様を記録した映像インスタレーション《三凾座(みはこざ)の解体》(2013)もあわせて展示。作家が過去の出来事に憑依したことで生まれる作品鑑賞体験へ誘います。

【開催概要】さばかれえぬ私へ Tokyo Contemporary Art Award 2021-2023 受賞記念展

会場:東京都現代美術館 企画展示室 3F(東京都江東区三好 4-1-1)

会期:2023年 3月18日(土)~6月18日(日)

時間:10:00~18:00 ※5月13日(土)~28日(日)の土日は20:00まで開館

入場:無料

主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 トーキョーアーツアンドスペース

※詳細はこちらからご覧ください。

 

▼ 関連イベント:志賀理江子によるギャラリー・トーク ▼
① 4月23日(日) 11:00~12:30 ※満席のため予約受付は終了しました
② 5月13日(土) 11:00~12:30
③ 5月14日(日) 11:00~12:30
会場:東京都現代美術館 企画展示室 3F
定員:各回30名、要事前申込、先着順 ※詳細はこちら

▼ 出展作家のモノグラフ ▼
本展開催に合わせ、作品画像、作品や制作についての作家のテキスト、専門家による寄稿を掲載した各出展作家のモノグラフを発行(非売品)。
ウェブサイトでは志賀理江子と竹内公太のモノグラフのほか、これまでの受賞者のモノグラフもご覧いただけます。